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脳障害・神経系障害

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病気辞書:2009年7月17日(金)更新

ウォーブラー症候群

【ウォーブラー症候群の概説】

ウォーブラー症候群は後部頚椎脊髄症、頚椎すべり症などとも呼ばれており、一般的に大型犬、超大型犬にみられ、頚部脊髄の圧迫病変により頚部痛、跛行、四肢麻痺などの臨床神経症状を引き起こす症候群です。

これらの症状は運動制限、ステロイド療法などにより一時的に軽減しますが、多くの症例で慢性進行性(時に急性進行性)の経過をたどり、患者は重度な四肢不全麻痺、歩行困難、起立困難へと陥ります。この症候群の病因は未だに明らかにされてはいませんが、特定犬種における発生率が高いため、遺伝的な要素が考えられています。


【ウォーブラー症候群に特に注意したい犬種】

大型犬や超大型犬に見られます。

とりわけ、ドーベルマン・ピンシャー、グレート・デーン、に多発していますので注意して下さい。

その他、ゴールデン・レトリバー、ラブラドール・レトリバー、セント・バーナード、ワイマラナー、ジャーマン・シェパード・ドッグ、ボクサー、バセット・ハウンド、ローデシアン・リッジバック、ダルメシアン、サモエド、オールド・イングリッシュ・シープドッグ、ブル・マスティフ、などの犬種に発生が報告されています。

グレート・デーンでは、過栄養と急速な成長に関連する骨軟骨症が第4頚椎から第6頚椎に起こり、脊髄の圧迫を起こす事が知られています。ドーベルマン・ピンシャーやその他の犬種では、慢性の椎体不安定の二次的変化として生じる内側弓状靭帯、背側縦靭帯、背側線維輪、椎体関節の関節包の過形成が、脊髄の圧迫病変を起こすことが知られています。


【症状、歩行・走行能力への影響】

初期には、軽度の運動失調、ぎこちない歩様、軽度の四肢不全麻痺など、歩行異常の兆候が見られます。そのうちの多くの症例で、慢性進行性(時に急性進行性)の経過をたどり、患者は重度な四肢不全麻痺、歩行困難、起立困難へと陥ります。


【治療方法・リハビリ方法】

一刻も早い段階での外科手術が必要となります。一般的に、慢性に悪化してきた症例、重度の神経障害を伴う症例、複数の圧迫病変を持つ症例などでは予後はよくありません。症例によっては術後の回復に数ヶ月要するものもあるため、予後や様々な術後合併症について、オーナー様に十分な説明を行なう獣医師が最適です。適切な診断、外科療法、術後管理がより良好な予後をもたらします。

治療前・治療中・および術後は、四肢不全麻痺の影響による歩行困難状態から早く回復させるために、可能な限り早い段階でのリハビリを開始して下さい。最適な方法は車椅子を使ったカートセラピーです。




水頭症

【水頭症の概説】

水頭症とは、脳室に病的に脳脊髄液が蓄積した状態のことを言います。このため、脳室が拡張して脳神経を圧迫します。特に小型犬において、生後6か月未満の子犬の発症例が目立ちますが、それ以降、高齢犬に至るまで、どの年齢でも発症する可能性があります。多くの場合は遺伝的要因ですが、事故やけんかなどによっての外傷が要因となることもあります。

この病気は、脳のどの部分が圧迫されているかによって症状が違ってきます。意識状態が低下して活気が無い状態や、しつけなどによる学習能力が低いことがよくあります。症状が進むと四肢の麻痺、歩行障害、運動障害、視力障害、神経状態の変化などがあげられ、重症例では痙攣発作、昏睡状態を起こすこともあります。


【水頭症に特に注意したい犬種】

小型犬に多く見られます。以下の犬種や猫などでは、先天的に発症することが知られています。

チワワ、ポメラニアン、シー・ズー、ヨークシャー・テリア、マルチーズ、パピヨン、プードル、ラサ・アプソ、ボストン・テリア、ペキニーズ、ブルドッグ、などの犬種


【症状、歩行・走行能力への影響】

症状が進むと四肢の麻痺、歩行障害、運動障害、視力障害、神経状態の変化などがあげられ、重症例では痙攣発作、昏睡状態を起こすこともあります。


【治療方法・リハビリ方法】

水頭症治療に必要なのは、水頭症による脳細胞への圧迫を抑えるための治療(主に内科的治療)と、水頭症を引き起こす病気の治療(主に外科的治療)の両方です。内科的治療の際は、投薬治療によって症状が緩和されたからといって、オーナー様が投薬を中止すれば、リバウンドがひどく、一命に関わらないとも限りません。 また外科的治療の場合は、手術自体が難易度が高く、また、術後に管が詰まったり、脳内への感染症の恐れもあるため、細心のケアが必要となります。脳腫瘍によって水頭症を発症している場合、腫瘍組織の摘出手術や放射線治療、抗がん剤による化学療法などを併用します。いずれにしても、早期の発見と治療が必須です。

四肢不全麻痺の影響による歩行困難状態にあった場合、早く回復させるためにも、治療後は可能な限り早い段階で、リハビリを開始して下さい。最適な方法は車椅子を使ったカートセラピーです。




(参考文献)
・獣医臨床シリーズ 2000年度版 Vol.28/No.1 サウンダース小動物臨床マニュアル 長谷川篤彦 監訳 (文永堂出版)
・THE ENCYCLOPEDIA of the DOG 犬種大図鑑 ブルース・フォーグル著  監修 福山英也 (ペットライフ社)

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